中国より2
今回取材させていただいた、野洲に本社があるトキワ精機株式会社の池内社長さんです。
うしろに見えているのが、トキワさんの中国福州の工場です。
トキワさんは、メーカーさんからの発注をうけて、いわゆる工作機械をつくっています。
たとえば、電球をつくための機械、自動車部品をつくるための機械など。
いわば機械のオーダーメードですよね。 もちろん今回の経済不況の影響はうけています。
福州市内の日系企業の工場もかなり撤退しているということです。しかしトキワさんはまったく撤退は考えていません。
むしろ、ここを耐え忍び、次のチャンスを捉えようとしています。
この不況下でも耐えられる理由を探ってみますと。 1 幅広い分野にわたり取引があること。当然、自動車やテレビ関係は
大きな痛手をうけていますが、逆に環境系や省エネ系は受注がへってません。むしろ増やすチャンスがきています。
2 ニッチ市場であること。 多品種小ロット。大企業が参入できません。 3 身の丈にあった商売。無理に規模の拡大を図って
こなかったことが、不況の痛手も最小限度にしています。
あとは、中国で共同経営者となっている台湾人のかたの力。中国ではさまざまな方面にコネがないと商売は難しいです。
上海でなく福州だったこと。上海にくらべ、物価や人件費の上昇率が小さい。 ことなどがあげられます。
あとこれは個人的意見ですが、池内社長の人柄が大きい気がします。機械や設計に精通しているほか英語、中国語、タイ語などに精通し、どこの国の人ともなかよくなる、気さくで明るい性格です。日本人からも、中国人からも尊敬されています。
以上 BBCワールドリポート。中国福州市から牧田がお伝えしています。
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