趣味が仕事
2008年05月23日

いままで取材で数百社の会社を訪問してきましたが「趣味で会社をやっとる」と断言したのは林社長しかいません。
そんなばかな。会社は利益を追求する団体です。林社長にとってある意味、利益なんてどうでもよく、とにかくレーシングカーをつくってレースに参加することがすべてです。
今年も来月から世界最高峰のレース「ルマン」に参加されます。ルマンに参加されるのは16回目です。
林社長は19歳からレース関係の仕事をはじめて、気がつけば、すごい会社に成長をさせました。
レーシングカーの製作ではあまりもうかりません。ましてレースへの参加は莫大なお金がかかります。
レースに出場するため、レーシングカー製作の技術を生かして儲けをうみます。たとえば素材のカーボンコンポジット。
航空機などにも使用される素材をつくっています。そして稼いだお金をレースにつぎ込みます。だから趣味だと断言するのです。
林社長は、子どもがそのまま大人になったような方です。こんなに情熱的で、ものをはっきりいう方を私は知りません。
とにかく「好き」だから。ここまで走ってきた原動力です。インタビューのやりとりのなかの一部名言を紹介します。
牧田「最近、若い方で、好きな事がみつからない。やりたいことがわからないという人が多いそうですが、社長から何かアドバイスはありますか?」 林社長「わし、そんなことなった事ないから分からん。わし、いつもやりたい事がぎょうさんあるねん。」
牧田「趣味でやってると断定している会社あまりないですよね」林社長「社員にはよく言うんだけど、レーシングカーをつくるこんなおもろいことさせてやって、なおお金あげてんねん。まあ童夢は給料安いと思われるのもなんやから、そこそこちゃんとしてるけどな」
牧田「社長が引退されたあと、童夢がどんな会社になればよいですか?」 林社長「そんなん、わしの知ったことやない。わし関係ないもん。わしに迷惑さえかけなんだらそれでええ。まあ、誰が引きついでも存続できるようにしてるつもりやけどな。それより引退してからも、わしやりたいことがぎょうさんあるねん」
うーん、かなりユニークな方である。がき大将がそのまま大人になったような、ステキなオヤジである。
ぜひインタビューを聞いていただきたい。童夢 林みのる社長のインタビューは5月24日(土曜)夜10時ーびわ湖放送「滋賀経済ナウ」で。(再放送5月25日午前8時ー)。
Posted by マッキー at 23:39│Comments(2)
│経済
この記事へのコメント
こんばんは。童夢は同じ米原にJRの鉄道総研がある縁で?今現在東海道山陽新幹線で運用されているN700系の空力アドバイスをしたみたい?です。トヨタのトムスの館さんと林氏は旧知の中で共同でグループCカーの開発をされていました
Posted by ESTIMA X at 2008年05月24日 21:25
ありがとうさんです。知りませんでした。勉強になりました。
Posted by マッキー at 2008年05月24日 23:41