経済と政治
2008年01月22日

簡単にいうと「不況」になるということである。そのメカニズムについては今月9日のブログでのべた。とにかく「失われた10年」に逆もどりするかもしれない可能性がでてきた。そんな状況はだれも望んでないはず。
世界のなかでも日本株の下落率が高い。 特に外国人投資家が日本株を売りまくっている。
この背景を日本と世界の政治家の、今回の世界同時株安についての「コメント」と比較すると少しみえてきたものがあった。
各新聞、通信社の記事から拾ってみると。まず日本・・福田総理「日本経済は底がたい。現状を冷静に把握するのがいいのではないか」 大田経済財政担当大臣「株安の基本は米国。日本で対策を講ずることは難しい」。 額賀財政担当大臣「一喜一憂する状況でない」。 谷垣政調会長「日本のきずは浅い」 渡辺金融担当大臣「日本だけが蚊帳の外ではなく、各国協調して対策を行うべき」。 僕の正直な感想。まともなのは渡辺金融大臣だけ。 あとの方は、残念ながら「人ごと」か「状況がよく認識できていない」か「見てみぬふり」ではないか。
日本のリーダーとなるべき政治家は、こういうときこそ、世界に対する「メッセージ」を発しなければならない。それが、政治家の仕事である。 以上のような、政治の姿勢が、外国人投資家が日本をみきっているひとつの要因であると思う。だって、大切な巨額のお金を、そんな国に預けたいとは思わない。(と思うのですが、経済・金融の専門家の方どうでしょう?)
では、諸外国のリーダーはどんなメッセージか。 ドイツ、メルケル首相「ドイツや欧州に景気後退の兆しはない。市場安定のため、あらゆる措置を講ずる」(投資家に冷静になれというメッセージ)。 香港唐政務長官「中国はサブプライムの影響は限定的。政府系フアンドを通じ欧米の金融機関を支援し、国際金融市場のバランスを維持する」 インド、チダム財務大臣。22日の取引中13パーセントの下落で一時取引停止になった。その時にメッセージ「インドの経済成長は今年も約8パーセントある。インド経済は成長する。投資家のみなさん冷静になってください」その後株価はあがりはじめ結局、4.5パーセントの
下落で終わる。 古い話で恐縮ですが・・1987年10月19日。ニューヨークで起きた大暴落「ブラックマンデー」のとき。時の
FRBグリーンスパン議長(日銀総裁みたいなもの)の発言「混乱と緊張の沈静化に、意味のある流動性を供給する」(まあ、市場安定のためどんな努力もする。みたいな感じか) ブラックマンデーはこのコメントをうけ次の日に収束。
竹中前金融担当大臣が、ヨーロッパの投資家に、「日本の株を買ってください」とお願いしにイギリスに行っていると、今、テレビのニュースでやってた。 竹中さん。わざわざヨーロッパいかなくても、政治的動きで買ってくれますよ。だって日本のサラリーマンは優秀なんですもの。 とにかく「改革するんだ」というメッセージ。そのために規制緩和。そのほか税制改革、金融市場改革など打つ手は山ほどある。福井日銀総裁はきょう「利上げ」を見送ったが、なんだったら「利下げ」も考えなくてならない。
大田大臣に伺います。「日本でやれる対策」いくらでもあると思うのですが・・・
確かに、東京は景気がいい。でも地方はひどく苦しんでいる。また年収の格差も深刻である。中小企業の社員の平均年収は
年々下がり続けいまや270万円だそうな。 こういう現実が見えていないと、なんとものんきなコメントになってしまう。
ぜひ、「経済」を理解し、「地方と弱者」の苦しみを感じている人に、経済・金融関係のリーダーになって欲しい。
Posted by マッキー at 23:14│Comments(3)
│経済
この記事へのコメント
すんごっく頑張って書いてますね(^^♪
まあ、日本の政治家の皆さんが「もっと世界を大きく見て下されば」って
ことですよね。
経済はそこに生活する庶民の生の感触を感じなければうまく回らないもの
なんだって思わなければ機能しないものなのにね!
世界で最も市場経済を政治に密着させた例をお勉強しなきゃ…。
大ローマ帝国・オスマントルコ そして イスラムの経済学 …。
マッキーさん、意外と勉強家だから…また研究成果を書き込んでください。
楽しみに待ってます。
ちなみに、私の理屈は『オイル産油国イスラム勢力圏の世界制覇を今再び』
が今、世界経済のリーダーシップを窺っている。
ちと、長かったですか、このテーマ(^_-)-☆
まあ、日本の政治家の皆さんが「もっと世界を大きく見て下されば」って
ことですよね。
経済はそこに生活する庶民の生の感触を感じなければうまく回らないもの
なんだって思わなければ機能しないものなのにね!
世界で最も市場経済を政治に密着させた例をお勉強しなきゃ…。
大ローマ帝国・オスマントルコ そして イスラムの経済学 …。
マッキーさん、意外と勉強家だから…また研究成果を書き込んでください。
楽しみに待ってます。
ちなみに、私の理屈は『オイル産油国イスラム勢力圏の世界制覇を今再び』
が今、世界経済のリーダーシップを窺っている。
ちと、長かったですか、このテーマ(^_-)-☆
Posted by 大津のプーさん at 2008年01月23日 21:34
ありがとうございます。大変興味深いテーマですね。
また勉強して、報告します。
また勉強して、報告します。
Posted by マッキー at 2008年01月23日 23:31
ご無沙汰です★
仕事の関係で竹中さんが外人投資家さん向けに日本に投資を呼びかけるため欧州IR(投資家向け広報)ツアーに出るって話は大分前から知ってました。
マッキーさんのおっしゃる通り。(笑
日本は税制面での投資の魅力が劣るのです。
海外では相続税がかからない国がいっぱいあります。
またキャピタルゲイン課税(証券の譲渡益税等)も低い国もたくさんあります。
お金は国境を越えて有利な方へ有利な方へ逃げて行きます。私もまた今月末外貨の呼び込みに成功して成長している国のひとつインドネシアに視察にいってまいります~。
(前もいったんですけどね?笑)
仕事の関係で竹中さんが外人投資家さん向けに日本に投資を呼びかけるため欧州IR(投資家向け広報)ツアーに出るって話は大分前から知ってました。
マッキーさんのおっしゃる通り。(笑
日本は税制面での投資の魅力が劣るのです。
海外では相続税がかからない国がいっぱいあります。
またキャピタルゲイン課税(証券の譲渡益税等)も低い国もたくさんあります。
お金は国境を越えて有利な方へ有利な方へ逃げて行きます。私もまた今月末外貨の呼び込みに成功して成長している国のひとつインドネシアに視察にいってまいります~。
(前もいったんですけどね?笑)
Posted by 女磨き塾長 at 2008年03月05日 13:53